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セルフライナーノーツ: Blog2

いつかこの歌が

  • 執筆者の写真: 吉田拓矢
    吉田拓矢
  • 2019年7月4日
  • 読了時間: 1分

吉田拓郎さんの「アジアの片隅で」がリリースされたのが1980年11月。

政治家の首がすげかわり、

子分どもは慌てふためき、

甘ったれの子供達は権利ばかりを主張して、

昭和が過ぎ去り平成を経て令和がくる。

この国は、

いや、

世界は、

人々は、

何を学び、

何を得ながら歩いていくのだろう。

昨日スリランカで自爆テロが起き、200人以上の犠牲者がでた。

アジアの片隅で狂い酒を飲み干して、

君がもう歌わなくなった歌を歌う。

アジアの片隅で狂い酒を飲み干して、

君がふと思い出しかけているあの歌を歌う。

アジアの片隅で、

君が今口ずさもうとしているあの歌を、

アジアの片隅で、

君の胸を高鳴らせたあの歌を歌う。

そして最後に歌う歌が、

新しい希望の歌になり、

またそこから歩き出す。

隣で誰かがいがみ合い、

意味もなく絶望に襲われ、

裏切りを繰り返し、

人が倒れ、

町が朽ち果て、

時折誰かの温もりが頬を撫でる。

これが世界なのか。

これが私たちの全てなのか。

歯痒くて、

居たたまれなくて、

喉をかきむしるような自問自答を繰り返す。

「アジアの片隅で」を時々口ずさむ僕がいるように、

「いつかこの歌が」が誰かの胸に留まって、

心の中に小さな革命を起こし、

これじゃいけないと立ち上がり歩き出せる人がいるといい。

僕はそういう歌を歌う使命があると、

勝手に思っている。


 
 
 

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